最近よくブラック企業という言葉を耳にしますが、一般企業だけでなく病院にも「ブラック病院」は存在します。
もしかして…。今の職場はブラックかも…。
転職を考えてるんだけど、ブラック病院だけは避けたい!
といった方々に、これさえ押さえておけば大丈夫!
ブラック病院かどうか見分ける方法とその対処法をお知らせします。
早く気付きたい「ブラック病院」そのタイミングとは?
できれば働く前にその病院がブラックかどうか知りたい所。
その気付けるタイミングは3段階。
- 求人情報を見た時
- 病院見学に行った時
- 面接を受ける時
最近では、病院見学まで行かない方も多いので、求人情報をしっかりと見極め、面接の際は、ついでに院内を見せてもらうと良いでしょう。
まず第1段階。求人情報を見た時にブラック病院かどうかを見分けるポイントです。
文字や写真だけで何が分かるの?と思われる方も多いかもしれませんが、見るポイントをしっかり抑えると、求人情報だけで様々なことが見えてきます。
ポイント1.多数の転職サイトに求人が載っている
最近では通常の転職情報サイトだけでなく、看護師専用の求人サイトも数多くあります。
転職サイトに求人情報を掲載するのにも費用と結構な手間が。
にも関わらず、どの転職サイトを見ても掲載されている病院は、慢性的な人手不足である可能性が高いです!
看護師の離職率は約11%
(引用:日本看護協会 病院看護実態調査
https://www.nurse.or.jp/up_pdf/20180502103904_f.pdf)
働いている看護師数の11%以上の求人を出している病院は、離職率が高い可能性があります。
離職率が高いということは、それだけその病院を辞める理由があるということです。
求人情報を見る際に合わせて見ておきたいのが、各病院のホームページ。
そこで最新の病床数と看護師数をチェックしておきましょう。
病床数に対して看護師の人数が少ない場合は、人手不足状態で一人一人の業務負担が多い可能性がありますので、しっかりと見極めていきましょう。
ポイント2.経験者限定の求人しか出していない
どこの病院でも、経験者を優遇するのは当たり前です。
ですが、経験者のみ!経験者限定!といった求人しか出していない場合は、即戦力が完全に不足しているということ。
もしくは未経験者、ブランク復帰者への教育体制が整っていない場合もあります。
働き始めた途端に膨大な仕事量を任されたり、ろくに病院のやり方が分からない状態で様々な仕事を押し付けられたりすることもあるかもしれませんので、気を付けて見ておきましょう。
最近では病院見学に行かない方も多いようですが、ブラック病院を見極めるためには大事なポイントとなりますので、できれば病院見学することをおすすめします。
遠方で行くのが大変だったり、どうしても病院見学することに抵抗がある場合は、面接の際にでも見せてもらうようにしましょう。
ポイント3.病院内は掃除や整理整頓がされているか
これは病院見学じゃなくても、比較的簡単にチェックできるポイントです。
掃除は業者や掃除専門の従業員が入っている場合もありますが、入っていない場合は、看護師が掃除をする必要があります。
掃除が行き届いていない、ナースステーション内に書類などが散らかったままになっている。
といった場合は、人手不足でそこまで手が回っていない可能性があります。
例え建物が古くても、隅々まで掃除がされていたり、観葉植物などの手入れや、カルテなどの書類がしっかり整理整頓されている病院は、比較的人手に余裕がある場合が多いです。
面接の際でも確認できるポイントですので、見える範囲だけでも細かくチェックしましょう。
ポイント4.働いている看護師の表情や身だしなみを見よう
看護師が常に笑顔で働くのは大変かもしれませんが、それでも笑顔が全くなかったり、無表情だったりするのは、それだけ仕事に疲れてしまっている証拠。
また、身だしなみも重要なチェックポイント。
白衣が汚れたまま着ているのは大問題ですが、髪の毛がきれいにまとめられていなかったり、染めた部分がだいぶ伸びた、いわゆるプリン状態になっていたり、化粧直しもできていない状態になってしまっていませんか?
休憩時間に化粧を直す余裕もない、美容室に行く休日もないといった状況が考えられますので、見逃さずにチェックしましょう。
ポイント5.看護師の年齢層にバランスが取れているか
見た目だけで判断するのは難しいかもしれませんが、若い看護師ばかりだったり、年齢層が高めの看護師ばかりだったりする場合は、離職率が高い可能性があります。
若い看護師ばかりの場合は、長続きしないから常に若い看護師の入れ替わりが激しく、ベテランが育っていなかったり、年齢層が高めの看護師ばかりの場合は、ベテランと若手との間が上手くいかず、入ってきても辞めてしまっているかもしれません。
若い看護師からベテランまで、バランスよく配置されている所は、それだけ人間関係も上手くいっている可能性が高いです。
ここまでチェックしたら、次は最終段階。
求人情報には良いことがいっぱい書いてあったのに、実際働いてみたら全然違った!なんてことがないように、面接時には、分からない部分や聞きたいことはしっかりと質問し、求人情報との誤差がないかチェックしていきましょう。
ポイント6.求人情報の給与額より高い金額(低い金額)を提示される
低い金額を提示されたらさすがに気付くと思いますが、高い金額を提示された際も要注意です!
求人広告には例として「経験3年目、大卒、月額25万円」と書かれていたとします。
ですが、面接に行った際に、
「うちに入ってくれたら、給料は月額32万円にしますよ。」
と、言われた場合、素直にラッキーと喜んではいけません。
求人広告に記載されていた金額は基本給のみ。
面接の際に言われた金額は基本給+諸手当(夜勤手当・当直手当・住宅手当など)。
手当を基本給と勘違いさせ、他の病院よりも高く給与を払ってくれると勘違いさせようとしているかもしれません。
給与面は転職の際に、とても重要になってくるポイント。
親切な病院ですと、細かい給与見積もりなどを用意してくれたりしますので、前もってしっかりとチェックするようにしましょう。
ポイント7.実際の勤務体制や休日が求人情報と違う
求人情報には全ての情報が載っているのは限りません。
たとえ求人情報に記載されていなくても、早出、遅出といった変則勤務が必要だったり、有給日数が記載されていても、取得率が書かれておらず、実質は全然有給を使えなかったりといった場合もあります。
変則勤務の際はきちんと手当が支給されるのか、有給取得率は何%なのかといったところを、面接時にしっかりと聞いておくようにしましょう。
そのあたりの話を濁すような場合は、ブラック病院の可能性が高いです!
もしかして…今の病院ブラックかも!
今のところ転職は考えてなかったけれど、よく考えてみたら今の病院はブラックかもしれない!
と思った方もいらっしゃると思います。
例えば、
- パワハラや新人いじめ、派閥やグループが出来ているといった人間関係
- 就業時間が曖昧で、タイムカードを勝手に押されたりするといった就業問題
- 給料明細をきちんとみたら、夜勤手当の金額が違っているといった給与問題
などなど。
どれもまずは上司や師長などに相談して、改善できる部分は改善していくことが大事です。
そもそも相談も出来ないような上司や師長しかいない場合は、ほぼほぼブラックだと思います。
相談できない、相談したところで解決しなかったといった場合は、新しく職場環境を変えてみるためにも、転職を考えてみたほうがいいかもしれませんね。